レポート
「オトコのお悩みに対するTENGA医療とは?」福元和彦さん|第3期 思春期・若者支援コーディネーター養成研修会
「思春期・若者支援コーディネーター養成研修会」は僧侶・寺族を対象として、思春期・若者の生きづらさについて理解を深める研修です。
今回の講師は、福元メンズヘルスクリニック、泌尿器科医の福元 和彦(ふくもと かずひこ)先生です。(講義実施日:2021年6月16日)
本記事は、スタッフの葛野(かどの)が、受講して、ぜひ皆さんにも知ってもらいたいと思ったことをレポートします。
福元先生は、泌尿器科、さらに「TENGAドクター」として男性専門の診療を行っています。TENGAドクターは、「正しい性の知識を多くの皆さんに知っていただくきっかけ」になる存在と福元先生は話されました。
正しい性の知識を多くの人に知ってもらうため、コロナ以前は、性について勉強したり、オープンに語ったりする「TENGAナイト」というイベントの開催に取り組んでいました。「TENGAナイトスペシャル」と題して、加藤鷹さんをゲストにお迎えしたこともあるそうです!
(講義のスライドより)
TENGAは男性のマスターベーションを豊かにするプロダクトです。TENGAには、「TENGA HEALTHCARE」という男性の性の悩みを改善して、性を楽しめるようにするプロダクトも開発されています。福元先生は「TENGA HEALTHCARE」使った治療に携わっています。
TENGA医療(男性のマスターベーションのプロダクトでの治療)と聞くと、男性がただ気持ちよくなるだけで、治療になるのかな?と疑ってしまいます。ところが、このマスターベーションが、男性の性の悩みを加速させている一因でもあるのです。
成人男性20人に1人、特に若い人のあいだで、「不適切なマスターベーション」によって、膣内射精障害(遅漏)が増えています。
男性も女性も多くの人がマスターベーションをしていますが、どんなマスターベーションをしたか語られることはありません。マスターベーションのやり方を誰かから教わることも、ほとんどありません。自己流で強い刺激のマスターベーションによる膣内射精障害は、パートナーとの不和や男性不妊症の原因につながります。
(講義のスライドより)
そこで、TENG医療の出番です。TENGAを使って、柔らかい刺激で射精ができるように、トレーニングしていきます。半年ほどのトレーニングで、70%の人が柔らかい刺激での射精が可能になります。
(講義のスライドより)
成人男性の5人1人が、十分な勃起が起こらなかったり、維持できなったりするために、満足な性行為ができない勃起障害といわています。
ところが、ほとんどの人が病院に受診していません。勃起障害には、治療薬が開発されています。勃起補助薬のバイアグラは、もともと心臓の血管広げるための薬だったのです。
現在では、勃起だけでなく、全身の血管を広げる薬と注目されています。福元先生も、「身体にとっての究極のアンチエイジングのお薬」と患者さんに説明しているそうです。
(講義のスライドより)
妊娠や妊活、これは女性だけに限ったことではありません。
男性も子どもがほしいと思ったら、妊活が大切になります。男性の妊活の第一歩は、元気な精子があるかどうかです。男性の妊活にも、TENGA HEALTHCAREが役に立ちます。自分で精子の状態をスマートフォンで簡単に調べることができる、「MEN'S LOUPE(メンズルーペ)」というアイテムがあります。さらに、ふだんの生活で、精子力を上げるためのポイントも教えてくださいました。
(講義のスライドより)
男性も、女性も、性を楽しむことは、身体と心の健康につながります。性を楽しむことは、男性の勃起や射精だけではなく、身体を触れ合ったり手をつないだりすることも含まれます。これは、パートナーとの大切なコミュニケーションなのです。
残念ながら、男性の性について正しい知識や、オープンに語り合う機会はまだまだ多くありません。福元先生から、悩んでいることがあれば、先生のツイッターのDMなどから質問をしてほしい、と心強いメッセージをいただきました。
(講義のスライドより)
【編集後記】
性を楽しむためには、心身の健康に加えて適切な知識が大切だと教えていただきました。どれも当たり前のことですが、とても納得させられました。
男性の性の悩みに、TENGA医療やバイアグラなどの治療薬が役に立つと知ると、悩みがあっても解決して、また性を楽しむことができる、そんな前向きな気持ちになる講義でした。
次回の「思春期・若者支援コーディネーター養成研修会」は、2022年10月からスタートします。オンライン講座を中心にしながら、本願寺にて2回のスクーリングを実施します。現在申込み受付中ですので、ご関心のある方は下記より詳細をご覧ください。一緒に学び合える仲間と出会えることを楽しみにしています。
第4期 思春期・若者支援コーディネーター養成研修会 募集
【講師】福元 和彦(ふくもと かずひこ)
- 川崎医科大学医学部卒業。
- 同大学付属病院にて研修医を経て、2010年川崎医科大学泌尿器科学臨床助教に就任。
- 2013年4月より川崎医科大学大学院に進学し2017年3月に学位取得。
- 2017年4月より福元クリニック勤務。
- 2017年5月に福元メンズヘルスクリニックの開業とともに院長就任。
- 趣味はゴルフ、魚釣り、音楽 (トランペット) 。
- 日本泌尿器科学会(認定専門医)、日本排尿機能学会(認定医)、日本性機能学会(専門医)、日本抗加齢医学会(専門医)
【執筆者】葛野 憂利華(かどの ゆりか)
京都市在住の浄土真宗本願寺派僧侶、臨床心理士、公認心理師。ふだんは、スクールカウンセラーとして、思春期真っただ中の生徒へ、「ちょっと不安があっても、自分らしくやっていける」ように、カウンセリングやサポートに取り組んでいる。浄土真宗本願寺派子ども若者ご縁づくり推進室委員。
【研修情報】
思春期・若者支援コーディネーター養成研修会
主催:浄土真宗本願寺派 子ども・若者ご縁づくり推進室「思春期・若者支援部会」
お問い合わせ:goen@hongwanji.or.jp
SNS情報:子ども・若者ご縁づくりFacebook